遺品整理士ってご存知ですか?

遺品整理のスペシャリスト!遺品整理の専門資格とは!?

 

遺品整理、という分野は、まだ業種としても新しく、成立して間もない分野です。そのため、業界団体のようなものもまだ発足しておらず、多くの場合、遺品整理は副業で、本業として別の仕事もやっているという事業所が多いようです。例えば、便利屋さんや、運送業、古物買取、リサイクル業、不用品処分業など、様々な仕事を行ってきた人たちが、「ついでに」遺品整理もやりますよ、という感じの風潮がまだまだ強いのです。国として、遺品整理そのものに、ガイドラインや法整備などの指針を設けて規制がされているわけではないので、時として、詐欺まがいの悪質業者や、不法投棄、違法転売などの法に触れるような行為を行ったり、「残しておいてくれ、と頼んだものまで、勝手に持っていってしまった」とか「態度が横柄」「最初の話と料金が全然違う」など、様々なトラブルを生み出す原因になっています。

こうした状況を憂いて、遺品整理という仕事の質をもっと向上させよう、と考えて、民間の認定資格として生まれたのが「遺品整理士」という資格です。

これは、作業員としてのマナー、遺品整理にかかる心がけや認識などから、遺品を取り扱う時の実際の作業、注意点などを学んでもらおうという趣旨で作られたものです。遺品整理士会の行っている資格講座を終了すれば、誰でも取ることができるものですが、遺品整理という業界の質の向上に期待が持たれています。

現在、遺品整理を行っていると思われる業者は、全国に2万余。今後もまだ増加していくと思われます。社会情勢としても、独居老人の孤独死や、離婚の増加、自殺率の増加など、親類縁者のいない場所で、ひっそりと亡くなる人はなかなか減っては行かなさそうな気配です。遺品整理は、こうした社会のニーズが生み出した新しい、供養の形として、今後、定着していくのかもしれません。